多田恋一朗/𠮷田桃子 二人展「夢みる粒子」

多田恋一朗/𠮷田桃子 二人展 「夢みる粒子」

会期:2025年2月20日(木)-3月9日(日)

開廊時間:13:00-19:00

月曜休廊

東京都渋谷区神宮前2-10-1 サンデシカビル1階


この度、TAKU SOMETANI GALLERY では、多田恋一朗と𠮷田桃子の二人展「夢みる粒子」を開催いたします。

「夢みる粒子」 00年代以降、奈良美智や村上隆等の影響もあってか、キャラクターのような図像を用いた表現様式が国内外を問わず、様々な形で発展していった。 多田と𠮷田はキャラクター表現が浸透して以降(00年代末〜10年代初頭)に美大に入学した世代の作家であり、両作家共に大きな目や省略された鼻などのキャラクター的とも言えるイメージを絵画表現の中で扱っているため、従来のキャラクター表現の延長線上として語る余地も伺える。 ただ、二人の絵の表層をより注意深く観察していくと、アニメ的なベタ塗りや、色面を囲う輪郭線、人体の構造として有り得ないような顔の輪郭や髪型の過度なデフォルメなど、キャラクターに寄り過ぎるような要素は一切見当たらない。それどころか、従来のキャラクター表現とは逆行するような、人肌を彷彿させるような透明感のある絵の具の積層や、骨格や筋肉を感じさせる量感を意識した描画などの三次元的(空間的とも言える)な要素の方が、全面的に強く押し出されているようにも思える。 それは描かれたキャラクター的なイメージを単なるフィクションではなく、現実の延長線上の存在として捉えようとする、二人の欲望の現れか。その制作態度はかなり表現主義的であり、肖像画家的であり、実存的である。 絵画=アナクロニズムな表現様式、と語られている現代でも尚、キャンバスの奥にある存在を信じようとする二人の絵描きの欲望の強固さと、絵肌や空間を吹き抜ける透明感を演出する顔料の佇まい。その有り様を注意深く観察し、想像することで、新しい「肖像」の在り方について考えるきっかけになるのではないかと思う。


作家略歴

多田恋一朗 / Koiichiro Tada


1992年生まれ。
2016年/東京藝術大学 美術学部 絵画科 油画専攻 卒業
2018年/東京藝術大学 大学院 美術研究科 絵画専攻(技法材料研究室)修了
主な個展
「堂々巡りの夜のワルツ」(2019、Bambinart Gallery)
「ハロー」ハロー(2021、TAKU SOMETANI GALLERY)
「彼岸に咲いてたゼラニウム」(2022、TAKU SOMETANI GALLERY)
「色めく屍肉」(2023,TAKU SOMETANI GALLERY)
主なグループ展
「生きられた庭」(2019、京都府立植物園、京都)
「Standing Ovation / 四肢の向かう先」(2021、ホテルニューアカオ)
「素的な力のかかり方」(2023、The 5th Floor)
アートフェア
ART FAIR TOKYO 2021
ART FAIR TOKYO 2023
ART FAIR TOKYO 2024


𠮷田桃子 Momoko Yoshida

2016
京都市立芸術大学大学院美術研究科 絵画専攻 修了

2014
京都市立芸術大学美術学部美術科油画専攻 卒業

Solo
2024
(30p) Water soup (ARTDYNE, 東京)
hemi hemi・Typin’, Set 4 “Waiting on your car.” (Ritsuki Fujisaki Gallery, 東京)

2023
Pure :p:p (銀座蔦屋書店インフォメーションカウンター前)

2022
Pit Lo Ssence (myheirloom, 東京)

2017
scene UKH ver.2 (波さがしてっから, 京都)
scene UKH ver.3 (三菱一号館美術館歴史資料室, 東京)
scene UKH ver.3.1 (ART ZONE, 京都)

2016
sceneUKH (galerie16, 京都)

Selected group shows
2024
ブルーピリオド×ArtSticker vol.3 (アートかビーフンか白厨, 東京)
GURA 15th OPEN STUDIO (GURA, 京都)
ATAMI ART GRANT 2024 「超 -Beyond ATAMI-」(熱海市内, 静岡)
科学と芸術の丘2024 (松戸市内)
マンマンデー企画: Ddass Vol. 2 (Art Collaboration Kyoto 2024, 京都)
ALLOS and ERGON (POOL SIDE GALLERY,金沢)
ART SESSION by 銀座 蔦屋書店 (銀座 蔦屋書店,東京)

2023
ART RHIZOME KYOTO (THE REIGN HOTEL KYOTO,京都)
3331によって、アートは『    』に変化した (3331 Arts Chiyoda ,myheirloom booth, 東京)
FACE2023 (SOMPO美術館, 東京)

2022
Idemitsu Art Award 2022 (国立新美術館, 東京)

2021
KYOTO ART LOUNGE EXHIBITION 表裏のバイパス (藤井大丸ブラックストレージ , 京都)
Slow Culture (京都市立芸術大学ギャラリー @KCUA, 京都)
Art Collaboration Kyoto Special programs: Framing Physicality (国立京都国際会館イベントホール , 京都)

2019
Kyoto Art for Tomorrow2019 -京都新鋭選抜展- (京都文化博物館, 京都)

2018
京芸 transmit program 2018 (京都市立芸術大学ギャラリー @KCUA, 京都)

2016
ウッホッホウホウホアートショー (波さがしてっから, 京都)
アートアワードトーキョー丸の内 2016 (丸ビル マルキューブ, 東京)

Awards
2023
FACE2023 グランプリ

2022
Idemitsu Art Award 2022 正路佐知子審査員賞

2019
ART IN THE OFFICE 2019

2016
京都市立芸術大学大学院市長賞
アートアワードトーキョー丸の内 2016 三菱地所賞

2013
第28回ホルベイン・スカラシップ奨学生

Public Collections
SOMPO美術館
マネックス証券株式会社
京都市立芸術大学

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