
門倉太久斗「プレタポルテ(高級既成インテリア)」
会期:2025年10月3日(金)‐10月14日(火)
開廊時間:12:00 – 19:00
休廊日:水 – 木曜日
東京都千代田区内幸町1-1-1、帝国ホテルプラザ東京1階
TAKU SOMETANI GALLERY in progress
この度、TAKU SOMETANI GALLERY では、門倉太久斗「プレタポルテ(高級既成インテリア)」を開催いたします。
作家の門倉太久斗は、武蔵野美術大学造形学部空間演習デザイン学科ファッション専攻卒業後、コム デ ギャルソンにパタンナーとして従事しながら、”22世紀ジェダイ” としてアニメ、プリキュアをモチーフとしたネックレスを制作し注目を集めました。独立後、「門倉太久斗」名義で絵画表現を追求し、独自の形状をした植物や人物などをモチーフに、絶妙な構図と色の組み合わせで鑑賞者を引きつけています。近年の主な個展に「グランブーケ」(MELLOWROOM、岡山、2025)、「モア・イズ・モア」(下北沢アーツ、東京、2025)、「お化けがいるならそこ」(和田画廊、東京、2024)、グループ展に「花と筋肉」(gallery10[TOH]、東京、2025)、「超アジテート・ムジナ穴」(バズチカ、東京、2024)などがあります。
今回の展示では、プレタポルテをテーマに展覧会を開催いたします。
また、本展は当ギャラリー移転後、in progress 企画での最初の展示になります。
是非この貴重な機会に、ご高覧いただけると幸いです。
協力: 髙内絵理
ファッションの世界に、「プレタポルテ(Prêt-à-Porter)」という用語があります。これは、フランス語で「すぐに着られる服」を意味し、業界用語としては「高級既製服」を指します。標準化されたサイズで生産されるため、消費者がすぐに購入・着用できる点が特徴です。既製のサイズから各々が自分の体に合わせてサイズが選べ、その価格が全サイズ一緒なのはとてもよいシステムだと私は思います。対して、「一点ものの高級仕立服」を意味する「オートクチュール(haute couture)」という用語があり、これは限られた個人客からの注文を受け、個人の体型に合わせ、手作業で製作するというものです。「プレタポルテ」に対して、「オートクチュール」は「芸術」として高い価値を持つとされています。
商業とアカデミズムがせめぎ合う美術シーンの中で新しい絵画表現を追求する一方、私は部屋の中に絵を飾る純粋な喜びについても大切にしていきたいと思っております(なにせ私の生活は今のところ、部屋に絵を飾って下さる皆さまによって支えられていますので)。
ファッションから着想を得た今回の発表は、「オートクチュール」と「プレタポルテ」の境界を揺らいでみる試みです。みなさんには「インテリア」として作品を受け入れてもらいたく、絵の面積と価格についてのルールをいったん留保してご用意しております。コレクションの舞台は、部屋の中を想定しています。どうぞそれぞれの部屋に合わせて絵画を選んでぜひ飾って下さいね。
門倉太久斗